家族百景/筒井康隆

家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)

いま「家族百景」を読んでいる。
筒井康隆エスパー七瀬ちゃんが登場する小説。
「エディプスの恋人」「七瀬ふたたび」を読んでいるのに、最初のコレをなぜか読んでいなかった。
***
私は小説を読んでいるとき
文字を追いながら額のすぐ前に映像が浮かんでいるような感覚
があるのだけど、
その画像が時にはワクワクしたり楽しめるのだけど
この「家族百景」ではとにかくつらい。
画像だけじゃなくて
臭いとか
触感とか
感情が
額から
みにょーん
と自分の中に入り込んでくる感じがするんだよね。


この感覚は少し
保護児童が暮らす施設で生活心理療法士をしてた頃
自分が「ソコにいるだけ」で
皮膚の毛穴から子どもたちの絡み合う感情を吸い込んでる気がして
毎日帰宅するとグッタリしてた感覚と似てる。


似てるが今回は生身の人間ではなく小説。
なのにえらくグッタリ。
おかげで全然読み進まない(笑)。
陽子さんの高速道路の死亡事故の画像が額に浮かんだところで
ギブアップ!


うはあー。
だみだ。なんか、だみだあー。


あー。

***
2008年11月30日 20:56
今日も気持ち悪くて食欲なし。
本は広げられず。

2008年12月01日 19:42
どうせならどっぷり浸かろう。
と覚悟して
この日は
コールドケースと4400を見続けて
社会の不条理さとか人間の怖さとか
そんなん感じながら
1日もぐらになっていた。
***
【追記】
あれから、どうしてこんなにこの小説がつらいのか、考えてみた。
たぶん、普段の仕事にあまりにも近いから、私にとっては「小説」として距離を取れず、「いつものこと」として受け取ってしまうからなんだろうという、結論。
特別なコトじゃないんだよねぇ。この家族百景のどの話も。私にとっては。
そうして、まだ陽子さんの話の次を読み進めていない。
そのうち最後まで読みます。

クラッシクシリーズ 千里眼/松岡圭祐

クラシックシリーズ1 千里眼 完全版 (角川文庫)

クラシックシリーズ1 千里眼 完全版 (角川文庫)

ええええ。いくら小説とはいえ、それって…。
と突っ込むところはいくつもあったけど、それでも書き直して随分とリアルにしたんだそうな。
とはいえ、ついつい先が気になってどんどん読んじゃう小説でした。
今日4時間で読んじゃった。


千葉県出身者としては、知ってる場所が出てきて「千葉を広告してくれてありがとう」って気持ちにもなった。
東京湾観音。大学生のとき、きのさんとteruさんとドライブして登ったよなぁ。


リアリティを追求しているとのことで、心理士のお仕事を比較的誇張しないように書いていただいているとは思いつつ、やっぱりどうしても「おぃおぃ…」と思う表現もあったけど、思えば他のシーンでも「そうなの?そんなことできちゃうの?」って部分があっても、自分が知らないとワクワクドキドキ読むわけだから、片目つぶって読むことにしました。


やっぱり臨床心理士ってなんでも見抜いちゃうだとか、なんでもできちゃうような設定にされやすいのかなぁ?表情筋で相手のココロの見抜きますだなんて、そんな(苦笑)。心理学はココロを見抜けるのか?って問いに対しては、きちんと説明しているのに、そのすぐ数行後には表情筋で気持ちがわかる、ってな話題になるところが、微妙。


とか、書いてるけど、小説の主人公のように
「マインドコントロールというのは社会心理学的には何も言われてないんですよ」
って、私も何かと言ってたっけなぁ…と思い起こすと「ある、ある。それ。」ってシーンもあって。
心理学は今は認知心理学が主流になってきているってのも、確かにそうだし。
よく調べてるなぁってすごいと思いました。


でもなぁ。前頭葉の除去する手術をしてああなりますとはやっぱり現実的じゃない気がするなぁ。理屈じゃそうなんだろうけどさぁ。
などと、ついつい、楽しんで読んだんだけど、読みながら/読み終わってから、いろいろ考えてしまうのでした。


心理屋なんて、たいしたことできないですよ。
もっとなんでもできそうな職業を選ぶとしたら、理学療法士が事件に関わって解決していっちゃうとかの方が、職業的に面白そうなんだけどなぁ。
どっかの作家で理学療法士を主人公にしないかなぁ。それ、読んでみたいけどなぁ。

クビキリサイクル/西尾維新

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

おもしろかった!!!!
グイグイ読んでしまった。
あとで義妹から教えてもらって知ったけど、有名な作家さんなんだね。いやー、今の今まで知りませんでした。知ってよかった。


何が面白いかって言うと、人物描写。
主人公がこれだけややこしいキャラなのに、それを主人公にして(ストーリテーラーと考えた方がいいのかしら?)、でも読み手にそこから中身に引き込むようにできている。


トリックに関しては、実は「腕時計が…」って時点で私には「あ。」とピンときていたし、首切りの時点で「アガサ・クリスティーだな。そして誰もいなくなった。」と思ったりしていたのです。
だから、あんまりソコで夢中になったわけではないけど、それでも「入れ替わり」には気がつかなかった!


ちょっと不思議ワールドな感じで、それが新鮮だし、だからこのシリーズを他も読んでみたいなって思いました。

アンダーワールド2 エボリューション

1を見たことないけど、一応映画の最初にこれまでの話を解説してくれているんで、2からでも見れた。
最初から何でもアリの設定なのでストーリーも何でもアリでした。
お約束のセッ○スシーンも入るのね。やっぱり。


グチャッ!
べキッ!
ギャオース
ってな映画です。R15だったと思う。


狼男族と吸血鬼族の戦い。狼女はいないらしい。

ダンス・レボリューション(2003)

ダーク・エンジェル」とか「ファンタスティック4」 の ジェシカ・アルバ主演。
子どもたちにダンスを通して未来の希望を持ってもらおうと、活動している振付師の女性の話。
大物プロデューサーに見出だされるが性的関係を迫られて断った結果、仕事を降ろされ業界から干され、窮地に立つが、仲間と地道に活動した結果スポンサーがついて自分のスタジオを持つことができて、ミッシー・エリオット(本人出演)から信頼している振付師として仕事も舞い込むようになる、サクセス・ストーリー。
ダンスシーンはおもしろかった。あとはよくあるストーリー。とはいえジェシカ・アルバはエロかわいいな。

ザ・シークレット・サービス

まぁ…クリント・イーストウッドですし。
ジョン・マルコビッチはさすが。
周囲から「一線で活躍するにはもう年寄りだ」と言われたSPのおじさんの執念の話。
横になりながら気楽に見るのによい映画です。
脇役なのに忘れられないインパクトを残したのは、銀行窓口役の女優さん。なんて名前なんだろうなぁ。